2025.5.28
時計の適切な手入れと維持について

時の流れを静かに刻む時計は、単なる道具ではなく、人生を共にする存在です。
精巧な技術と職人の手によって生み出された日本の時計は、適切な手入れを施すことで、より長く、美しく時を刻み続けます。
ここでは、時計を永く愛用するための心得をご紹介いたします。
■日々の手入れ——時計を守るための基本
・汚れを取り除き、清潔を保つ
時計は日々の生活とともにあるもの。手首に寄り添うからこそ、汗や埃が付着しやすくなります。
柔らかな布で優しく拭き、清潔な状態を保つことが、長寿の秘訣となります。
・磁気の影響を避ける
時計は微細な機構によって正確に動きます。しかし、磁気を帯びた物の近くに置くことで、精度が乱れることがあります。
スマートフォンやパソコン、バッグの磁石など、日常に潜む磁気を意識し、大切な時計を守りましょう。
・水と湿気を遠ざける
防水機能を備えた時計であっても、油断は禁物。
温泉や浴場の蒸気、高温多湿の環境は、内部の劣化を早める原因となります。
また、リューズやボタンがしっかり閉じられていることを確認し、内部に水分が入り込まぬよう注意を払うことが肝要です。
■定期的な点検——時計の寿命を伸ばすために
・オーバーホール(分解掃除)の必要性
機械式時計は、3〜5年ごとのオーバーホールを推奨しております。
時計内部の潤滑油は時とともに劣化し、適切な処置を施さなければ摩耗や故障の原因となります。
大切な時計を末永く愛用するために、定期的なメンテナンスをご検討ください。
・電池交換はお早めに
クォーツ時計の電池は2〜3年で寿命を迎えます。
止まったまま放置すると、電池が液漏れを起こし、内部の機構を損なう恐れがあります。
異変を感じた際は、速やかに交換することをおすすめいたします。
・ベルトの点検と手入れ
金属製のベルトは汗や汚れを取り除くことで、錆を防ぐことができます。
革ベルトの場合は、湿気や水濡れに特に注意を払い、定期的に風通しの良い場所で保管するとよいでしょう。
■時計が発する小さな異変に気づくこと
時計は時を刻むだけでなく、持ち主に小さな異変を知らせてくれます。
以下のような症状が見られた場合、修理・点検を検討する時期かもしれません。
✔️時間が遅れる、進む、または止まる
✔️針やリューズの動きが鈍くなる
✔️文字盤に曇りが生じる
✔️ボタンやリューズの操作感に違和感を覚える
時計に異変を感じた際は、早めの点検が何よりも大切です。
不調を放置すると、内部の部品に負担がかかり、修復が困難になることもございます。
時計はただ時を知らせる道具ではなく、人生の大切な瞬間を共に刻む存在です。
適切な手入れと定期的な点検を行い、長く愛用することで、その価値はさらに深まります。
今一度、ご自身の時計に目を向け、大切に守るべき時が来ていないか、ご確認ください。
■時左衛門では、修理・メンテナンスのご相談を承っております。
繊細な点検と調整を行い、お客様の大切な時計を最良の状態へと導きます。時左衛門では、『時計を着けて、使ってもらいたい』という想いから、購入後の、アフターフォロー、メンテナンスに力をいれて参ります。
専用の修理工房と、専属の時計修理技師を有し、安心してご購入頂けるよう、
当店で販売している商品は、こちらで整備メンテナンスをしております。
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とけいや時左衛門
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