2025.6.11

アンティーク時計の正しい保管方法

アンティーク時計の正しい保管方法

アンティーク時計は、単なる時間を刻む道具ではなく、時代を超えて受け継がれる芸術品でもあります。
しかし、その美しさと機能を長く保つためには、一般的な時計とは異なる保管方法を知っておくことが重要です。
今回は、アンティーク時計を適切に保管するためのポイント を詳しくご紹介します。
大切な時計を次の世代へと受け継ぐために、ぜひ参考にしてください。

①湿度と温度の管理

アンティーク時計は 湿度や温度の変化に敏感 です。
適切な環境を整えることで、錆や機械の劣化を防ぐことができます。

✔️高温多湿を避ける
湿気は時計内部の歯車やムーブメントを腐食させる大敵。
風通しの良い 湿度40〜50%の環境 で保管するのが理想です。
✔️乾燥剤の使用に注意
「湿気が怖いから」と乾燥剤を入れすぎると、今度は時計内部の潤滑油が乾燥してしまう 可能性があります。
時計の近くに乾燥剤を直接置かず、適度な湿度を保つ工夫が必要です。
✔️急激な温度変化はNG
エアコンの吹き出し口近くや、寒暖差の激しい場所での保管は避けましょう。
結露が発生し、内部がダメージを受ける原因になります。

②磁気から守る

アンティーク時計は現代の時計と比べて、磁気の影響を受けやすいのが特徴です。
磁気にさらされると、時計のムーブメントが狂い、正確な時間を刻めなくなることも…。

✔️電子機器の近くに置かない
スマートフォン、パソコン、テレビ、スピーカーなどの強い磁気を発する機器のそば に置かないようにしましょう。
✔️時計専用の収納ケースを活用
防磁加工された時計ケースを使うことで、磁気の影響を最小限に抑えられます。

③直射日光を避ける

アンティーク時計の文字盤は 経年変化による色合いの美しさも魅力のひとつですが、
直射日光に長時間さらされると、変色や劣化が加速してしまいます。

✔️保管場所は日陰がベスト
窓際や日光が当たる場所に時計を置かず、暗所に保管しましょう。
✔️レザーベルトは特に注意
レザーベルトは紫外線で劣化しやすく、ひび割れや変色の原因になります。
使用しないときは、ベルトを軽く丸めて柔らかい布で包むのがおすすめです。

④定期的に時計を動かす

アンティーク時計は、長期間放置すると内部の潤滑油が固まりやすくなります。
これは、時計が正常に動作しなくなる大きな原因のひとつ。

✔️月に1回は動かす
しばらく使わない場合でも、最低でも月に1回はゼンマイを巻いて動かすようにしましょう。
✔️オーバーホールを定期的に
アンティーク時計は、3〜5年に一度のオーバーホールが推奨されています。
時計職人によるメンテナンスを定期的に受けることで、長く美しい状態を保つことができます。

⑤安全な保管場所を選ぶ

✔️高い場所や不安定な棚の上に置かない
アンティーク時計は衝撃に弱いため、落下の危険がある場所には置かないようにしましょう。
✔️時計専用のボックスを活用
衝撃やほこりを防ぐために、専用の時計ケースや収納ボックスに入れて保管するのがおすすめです。
✔️化学物質から遠ざける
香水や洗剤、化学薬品の近くに置くと、文字盤やケースが変色する可能性があります。

■まとめ

アンティーク時計は、現代の時計とは違い、繊細で丁寧なケアが必要です。
正しい保管方法を実践することで、次の世代へと受け継ぐことができるでしょう。

✔️湿度・温度を管理して、錆や腐食を防ぐ
✔️磁気の影響を避けて、正確な時を刻む
✔️直射日光から守り、色褪せや劣化を防ぐ
✔️定期的に動かして、オイルの固着を防ぐ
✔️安全な場所で保管し、落下や衝撃を防ぐ

アンティーク時計は、ただの道具ではなく、時代を超えて受け継がれる特別な存在です。
大切な時計を末永く楽しむために、ぜひ適切な保管方法を実践してみてください。


とけいや時左衛門
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